自費ヘルパーとは?
自費ヘルパーとは、介護保険を使わず、利用料金を全額自己負担して利用するヘルパーサービスです。
自費で利用できる支援には、自治体などが提供する公的なサービスもありますが、この記事では、民間企業が提供する「自費ヘルパー(介護保険外サービス)」について解説します。
介護保険のヘルパーとの違い
| 介護保険のヘルパー | 自費ヘルパー | |
|---|---|---|
| 利用できる人 | 要介護・要支援認定を受けた人 | 誰でも利用できる |
| サービス内容 | ケアプランに沿った本人への支援 | 希望に合わせて幅広く依頼できる |
| 家族分の家事 | ✖️ | ⭕️ |
| 利用時間 | ケアプランに沿って調整 | 1時間・長時間・夜間など自由に選べる |
| 外出付き添い | 目的に制限がある | 制限はない |
| 約1時間のサービス費 | ※約2,200〜3,870円(10割の目安) | 約3,000〜4,000円/時間 |
| 利用者の負担 | 原則1〜3割(約220〜1,160円程度) | 10割(全額自己負担) |
介護保険のヘルパーと自費ヘルパーの大きな違いは、なんといっても「料金」と「自由度」です。
自費ヘルパーは全額自己負担ですが、家族分の家事や長時間・夜間の見守り、趣味の外出など、本人や家族の希望に合わせて幅広く利用できるのが特徴です。
どちらか一方を選ぶのではなく、介護保険で足りない部分を自費ヘルパーで補うという使い方が一般的な使い方です。
どんな人が利用している?
介護保険をまだ利用できない方や、介護保険だけでは支援が足りない方、家族の負担が増えてきたご家庭、趣味や外出の時間を充実させたい方などが、ご自身の都合に合わせて利用しています。
利用頻度も自由で、実際に年に1回だけ利用する方もいれば、毎日24時間体制で利用している方もいます。
自費ヘルパー以外にも、『介護保険外サービス』には自治体の支援や配食、外出支援など、さまざまなサービスがあります。
どんなサービスをどこに頼めるのかを、こちらの記事でまとめています。
介護保険外サービス完全ガイド⬇️

自費ヘルパーの料金はいくら?(相場)
1時間あたりの料金相場
介護保険外(自費)サービスの大手5社を比較しました。
条件を揃えるため、東京で1回限り(スポット)利用した場合の料金で比較しています。
地域により料金設定が違う会社もありますので、各社ホームページでご確認ください。
| クラウドケア | イチロウ | ニチイ | ダスキン | ポピンズ | |
|---|---|---|---|---|---|
| 最低利用料 (交通費・税込) | 1時間 4,180円〜 | 2時間 8,470円〜 | 1時間 7,480円〜 | 2時間 11,770円〜 | 3時間 23,100円〜 |
| 1時間換算 | 4,180円/1時間 | 4,235円/1時間 | 7,480円/1時間 | 5,885円/1時間 | 7,700円/1時間 |
| 最短対応 | 1時間 | 5分 | 4日から エリアにより 7~10日かかる 場合も | 事前面談 当日も可能 | 調整制 |
| 対応エリア | 7都県 | 8都府県 | 39都道府県 | 23都道府県 | 9都府県+1市 |
1時間あたり4,000円台前半で利用できるのは、クラウドケアとイチロウ。
最低1時間から利用できる手軽さがあるのは、クラウドケアとニチイ。
イチロウは最短5分で対応しており、急ぎの依頼にも便利です。
対応エリアが最も広いのはニチイで、39都府県をカバー。
ダスキンやポピンズは、じっくり定期利用したい方に向いています。
➡︎継続して利用することで、30分単位での時間調整や急な依頼など、柔軟に相談しやすくなるサービスです。
1時間から利用できる?最低利用時間に注意
クラウドケアとニチイは、最低1時間から利用できるため、初めてでも試しやすいのが特徴です。
ただし、定期利用になると『最低利用時間が2時間になる代わりに、1時間あたりの料金が割安になる』など、スポット利用とは条件が変わる場合があります。
料金を比較するときは、月に何日・何時間利用するのかを想定し、実際にかかる月額まで、担当者によく聞いたりシミュレーションしておくことが大切です。
自費ヘルパーにできること
家政婦さんが介護もできる!
こんなイメージでいていただけたらちょうどいいです。

介護も家事もほとんどのことが可能なのが自費ヘルパーの一番の特徴。
(※ 直接現金や鍵を預かる、車の運転などは、どの会社も禁止になっていることが多いです。)
自費ヘルパーにもできないこと⬇︎

2時間ヘルパーを雇った時のイメージ①
介護家族デイサービスがない日は、母が一人で過ごす時間が長いから心配…
週に1回、自費のヘルパーさんを使っています。
| 洗濯機回し | 1〜2分 |
| 部屋の掃除 | 20分 |
| コンロの掃除 | 10分 |
| 〜その間に希望があればトイレ誘導〜 | |
| トイレ掃除 | 10分 |
| お散歩を兼ねた買い物 | 45分 |
| 洗濯干し | 5分 |
| ペットの世話 | 15分 |
| 洗濯物を畳みながらおしゃべり | 15分くらい |
※緑色は家事、青色は介護、もちろん家族分の家事も可能です。
2時間ヘルパーを雇ったときのイメージ②



父は2週間に一度通院しているのですが、毎回仕事の休みを取って付き添うのが大変なのでヘルパーさんにお願いしています。
| 出かける準備(起こし・排泄・着替えなど) | 20分 |
| タクシーにて通院に出発 | 10分 |
| 検査や診察に同席 | 60分 |
| 病院内のコンビニで公共料金の支払い | 5分 |
| 帰宅後の排泄介助 | 15分 |
| 診察内容の共有 | 10分 |
普段ご家族さまがやっているような、家事と介護の両方をできるのが自費ヘルパーです。
暑いときの庭掃除や、2階から物を下ろしてくる、郵便物の整理、体調がすぐれないときだけ食事の準備を手伝ってもらうなど、自由な使い方ができます。
注意⚠️ヘルパーに「わが家の普通」は伝わらない
自費ヘルパーは、使い方次第ではとても便利なサービスです。
でも、ヘルパーの仕事を見て「自分が思っていた仕上がりと違う」と感じるお客様は、たくさんいらっしゃると思います。
なぜなら、その人それぞれに「普通」があって、ご家庭によって正解が違うからです。
私自身、依頼を受けて仕事をするときに、たくさんの疑問が浮かびます。
野菜はどれくらいの大きさに切ればいい?
ここに片づけていいのかな?
Tシャツはどっち向きに干すのがお好みかな?


指示がなければ、自分が普段やっている方法で対応します。
でも、それがお客様の「普通」と同じとは限りません。好みと違うかもしれないと思うと、やっぱり毎回少し不安が残ります。
ではどうすれば満足度の高い依頼ができるのでしょうか?
コツをご紹介します。
食事に関するサービス依頼のコツ
お客様からの依頼が会社経由で届くと、ヘルパーは事前に内容をよく読み込み、必要な準備をしてからお宅へ向かいます。
「夕食1食分」「おにぎりを何個」といった指示だけでは、どれくらいの量を作ればいいのか分からず困ることがあります。
例えば、
「味噌汁以外の汁物と、野菜を中心とした和食か中華のおかずを2品。」
「生姜焼きをメインに、小鉢がついた定食のような感じにしてほしい。」
ここまで分かると、ヘルパー側もぐっと作りやすくなります。
おにぎり一つでも同じです。
「コンビニのおにぎりくらいの大きさ」
「具は鮭」
「のりは巻かない」
など、少し具体的に伝えるだけで、出来上がりのイメージを共有しやすくなります。
介護に関するサービス依頼のコツ
介護に関しては、家事に比べてヘルパーが一人で判断して進めることは少なく、最初に介助方法を教えてもらったり、ご本人様に伺いながらできることが多いです。
それでも、「どこを見てほしいか」「何を重点的に支援してほしいか」は、できるだけ具体的に伝えておくと安心です。
以前、複数のヘルパーで支援していたお客様から、「いろいろとお話しできたら嬉しいです」という依頼がありました。
あるヘルパーはその希望に応えようと、一生懸命話題を引き出そうとしたようです。
ところが後日、
「いろいろ質問されると疲れるので、質問攻めにするのはやめてほしい」
と、依頼内容が変更されました。
ヘルパーは、基本的に依頼されたことを優先して支援します。
だからこそ、「会話をしてほしい」だけでなく、「本人から話し始めたら聞いてほしい」など、もう一歩具体的に伝えてもらえると、その方が望む支援に近づきやすくなります。
例えば、
- 「トイレに行くとき、足が引っかかっていないか見てほしい」
- 「あまり水分をとらないので、ときどき声をかけてほしい」
- 「体をかゆがるときは保湿してほしい」
- 「外に行きたがったときは、○○と伝えて断ってほしい」
こうした情報が複数あると、普段ご家族がどんなことに気をつけて介護しているのかが、ヘルパーにも見えてきます。
とはいえ、普段の介護をすべて細かく書き出すのは大変です。
まずは「絶対にやってほしいこと」に優先順位をつけて、できるだけ具体的に依頼をする。
最初から完璧を求めず、実際の支援を見ながら数回かけて調整していくことができれば、結果的に満足度の高い支援につながります。
ヘルパーとの相性が合わなかったら?
どれだけ経験のあるヘルパーでも、人と人なので相性はあります。
「話し方が合わない」「家事のやり方がどうしても気になる」「本人が緊張してしまう」など、何度か調整しても合わないと感じることもあるでしょう。
そんなときは、無理に同じヘルパーを利用し続ける必要はありません。
例えばイチロウでは、相性が合わない場合の担当ヘルパーの変更を受け付けていて、公式サイトでも、担当者や窓口へ相談するよう案内されています。
クラウドケアでは、サービス終了後にヘルパーを評価する仕組みがあり、その評価は今後のマッチングにも活用されます。困ったことがある場合は、運営事務局へ相談できます。
自費で利用するサービスだからこそ、遠慮しすぎず希望を伝えることも大切です。
まとめ|自費ヘルパーを上手に活用しよう
大手だけを見ても、民間の自費ヘルパー(介護保険外サービス)はたくさんあります。
利用頻度はどれくらいか、スポットか定期利用か、希望する支援に対応しているか。ご本人やご家族に合うサービスは、それぞれ違います。
多くのサービスには無料の相談窓口があるので、まずは「こんなことを頼めますか?」と相談してみるのも一つです。
介護は、きれいごとだけでは続かない長期戦です。
家族が無理を重ねて共倒れしてしまう前に。
介護度が上がり、今よりもっと大変になる前に。
「まだ家族でなんとかできる」と思っているうちに、一度、自費ヘルパーを試してみてください。
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