介護保険外サービスを使いたい。
そう思ったとき、多くの方がまず悩むのが「ケアマネさんにどう相談すればいいのか」という点です。
もちろん、ケアマネは介護の専門家であり、重要なパートナーです。
ただし、保険外サービスについてはケアマネ自身も情報収集に苦労している現状があります。
だからこそ今は、「ケアマネと連携しながら、家族も一緒に考える」というスタンスが欠かせません。
介護保険外サービスは、どんな流れで利用につながっていくのか。
その全体像を見ていきましょう。
介護保険外サービスとは?(簡単に)
① 介護保険で対応できない部分 と

※引用の際は、出典として本記事へのリンクを貼っていただけますようお願いいたします。介護保険の精度上できないこと
② 介護保険だけでは足りない部分

ブログ・SNS・研修資料など自由に引用OK。
※出典として本記事へのリンクを貼ってください。介護保険だけでは足りない部分
この二つを補うための仕組みです。
介護保険外サービスを使うまで
介護保険外サービスを使う第一歩は、
担当のケアマネジャーに、困りごとの深さと自費でも使いたい理由を具体的に伝えることです。
それをもとに、保険外サービスが選択肢に入ります。
ケアマネは選択を支える専門家

誤解されがちですが、
ケアマネジャーはサービスを決める人ではありません。
本人やご家族様の状況を整理し、介護保険内外の選択肢を含めて、「どう選ぶか」を支える専門職です。
介護保険外サービスを検討するときは、「何をしてほしいか」だけでなく、なぜ必要なのかを伝えることが重要です。
たとえば、

・最近、転倒が増えて不安
・夜間の見守りがなく家族が眠れていない
・介護と仕事の両立が限界に近い
といった、状態変化や生活上の困りごとです。
必要になった背景が共有できると、
介護保険内の組み直しや、
保険外サービスの提案、区分変更の検討など、
支援の選択肢が広がる可能性があります。
一方で、ケアマネジャーが感じている「提案のしにくさ」
ケアマネージャーも把握し切れないスピードと量で介護保険外サービスは拡大している。

国の調査では、ケアマネジャーが介護保険外サービスを提案する際、いくつかの大きな課題を感じていることが示されています。
・サービスの価格が高いこと 70.5%
・どのサービスや事業者が、良質・安全かがわかりにくいこと 64.9%
・サービスの情報が足りていないため事業者にアプローチできないこと 37.1%
つまり、ケアマネジャーは保険外サービスの必要性を理解していても、安心して勧められるだけの情報が手元に揃っていないという状況に置かれているのです。
ケアマネは実際はどこから情報を得ている?
次の調査を見ると、介護保険外サービスに関する情報は、

・ケアマネジャー同士の口コミ
・地域包括支援センター
・インターネット
・家族や知人からの紹介
といった、非公式・分散型のルートに大きく依存していることが分かります。
制度として整理された情報源が少ないため、
どうしても情報の量や質にばらつきが出やすく、
それが先ほどの「品質や安全性が分かりにくい」「提案に踏み切れない」という課題につながっています。
ケアマネが知らないサービスもある
国の介護保険がスリム化されている昨今、
介護保険外サービスの分野にはたくさんの領域からの新規参入が続いています。
介護保険外サービスは、制度化されていない分、情報が分散しているという状態です。
そのため、すべてのケアマネがすべてのサービスを把握しているわけではありません。
自分の得意分野のサービスに偏っている場合も考えられます。
また、日常業務では介護保険内サービスの調整の方が優先されやすく、保険外は後回しになりやすいという現実もあります。
これは個人の問題ではなく、
業務量や制度構造による優先順位の問題です。
家族・本人が「探す」ことも必要になる
そのため、家族や本人が情報を探すことも大切になります。
具体的には、
・市区町村の窓口に問い合わせる
・広報誌やチラシを確認する
・インターネットで調べる
といった方法があります。
検索する際は、
「地域名+介護+自費」「地域名+保険外サービス」などのキーワードがおすすめです。
見つけた情報を、ケアマネに共有することで、お互いの選択肢が広がることもあります。

どの分野出身のケアマネさんなのかにもよる
― 経験分野によって支援の視点は変わります ―
ケアマネになるには実務経験が必要で、ケアマネになる前のそれぞれの専門分野があります。
そのため医療、介護、相談援助など、歩んできた現場によって、得意な視点・詳しい分野には違いがあります。
大きく5パターンに分けられます。これは良し悪しではなく、役割の特性です。

※引用の際は、出典として本記事へのリンクを貼っていただけますようお願いいたします。どの分野出身ケアマネか
①【医師・医療判断系】からケアマネになった人

診断・治療方針の決定ができる系統
- 医師
- 歯科医師
▶ 強み
・医学的判断
・疾患理解
・医療連携
▶ 弱み
・生活支援・介護現場の経験が薄い場合あり
②【看護・医療管理系】からケアマネになった人

医療処置・健康管理・全身状態の把握
- 看護師
- 准看護師
- 保健師
- 助産師
- 歯科衛生士
▶ 強み
・服薬管理
・体調変化への気づき
・医療と介護の橋渡し
③【リハビリ・身体機能評価系】からケアマネになった人

身体機能・生活動作・回復過程の評価
- 理学療法士(PT)
- 作業療法士(OT)
- 言語聴覚士(ST)
- 柔道整復師
- あん摩マッサージ指圧師
- はり師・きゅう師
- 義肢装具士
- 視能訓練士
▶ 強み
・リハビリ分野に強い
・「できる/できない」の見極め
・自立支援・身体評価
▶ 弱み
・制度調整・家族支援は後学習が必要
④【介護現場・生活支援系】からケアマネになった人

日常生活のリアルを最も理解している系統
- 介護福祉士
- 介護職員
- 訪問介護員
- 生活支援員
▶ 強み
・利用者・家族の本音
・現場の限界を理解
・家族からの信頼が高い
⑤【相談援助・制度調整系】からケアマネになった人

制度・権利擁護・調整・家族対応
- 社会福祉士
- 精神保健福祉士
- 医療ソーシャルワーカー(MSW)
- 生活相談員
- 支援相談員
- 相談支援専門員(障害分野)
- 臨床心理士(条件付き)
- 管理栄養士・栄養士
▶ 強み
・制度理解
・行政・事業所調整
・ケアマネ業務との親和性が非常に高い
「在宅でのリハビリ」や「口から食べること」など何か「重視したい生活」がある場合、
ケアマネ任せでは叶わないこともあります。
視点が合わなければ、ケアマネを替えるという選択肢があることも知っておいてください。
介護保険外サービスを使うときの注意点
介護保険外サービスを使う際は、いくつか確認しておきたい点があります。
①サービス内容と料金
時間単価なのか、最低利用時間はあるのかなど、事前に確認しましょう。
②継続できる費用かどうか
短期利用なのか、長期になる可能性があるのかを考える必要があります。
③介護保険サービスと役割が重ならないよう、
役割分担を意識することも大切です。
民間の多地域で利用できる企業だけを比較ランキングしてみました。
わかりやすい比較表のありますので参考になさってください ⬇️

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介護保険外サービスは「最後の手段」ではない
介護保険外サービスは、追い込まれてから使うものではありません。
早めに取り入れることで、
・在宅介護が続けられる
・家族の負担が軽くなる
・介護離職を防げる
・本人の生活の質が保たれる
といったケースも多くあります。
介護保険と保険外サービスを組み合わせて使う。
それが、これからの介護では当たり前になりつつあります。
まとめ
介護保険だけで足りない。どうすればいいんだ。と感じたとき、保険外サービスは自然な選択肢です。
利用の第一歩は、ケアマネジャーに「どれほど困っているか」「なぜ自費でも使いたいのか」を具体的に伝えること。
ケアマネは決定者ではなく、介護保険内外を含めた“選択を支える専門家”です。
保険外サービスは情報が分散しているため、家族やご本人が調べて共有することも重要になります。
早めに取り入れることで、在宅介護の継続や家族の負担軽減につながります。
介護保険と保険外サービスを組み合わせて使うことが、これからの介護の標準です。
参考資料
・ケアマネジメント・オンライン
「介護保険外サービスに関するケアマネジャー向け意識調査・関連記事」
・第1回 高齢者・介護関連サービス産業振興に関する戦略検討会(事務局資料)
2025年1月31日 経済産業省 商務・サービスグループ ヘルスケア産業課

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